僕の世代は今の君らの常識とは違っていた。
知らない子供に声をかけても自然だった僕の時代とは違い
今は知らない人とは話しはしてはいけないそんな時代になったね
いい人も沢山居るのだけれど悪い人の事がすぐニュースで流れ
悪い事ばかりが飛び交う情報化社会だよね。
つい先日も施設のナンバー2が子供を連れて来ていた
僕が「何年生」と聞くと黙ったままパパの眼を見ていました。
昔なら即答だよね。
ここまで来たかと言う感じでした。
以前自転車通勤の時に毎日学校へ通う子に「何年生？」と聞くと指を
二本指を示したので二年生なのでしょう。
「お名前は？」と聞くと黙ってうつむいてしまいました。
困らせてはいけないので「お父さんお母さんに知らない人に言っちゃいけないって
言われたんだね」と言うと首をこっくり。
時代は変わったよね、家に帰って娘や妻にこの事を言うと
今の時代聞く方がおかしいと思われるよって言われました。
学校や地域でもそんな取り組みをしているようですね。
疑心暗鬼な世界になってしまったね。
僕の町でも以前事件がありそのとばっちりを受けてしまいました。
それは娘がその犠牲になった年ごろで遅くから生まれた事も災いして
親子に見られなかったようです。
事件の後のテレビ報道で、坊主頭で黒いジャンバー来た人が小学生を
連れまわしていただとか、写真を撮りまくっていたと‥‥。
事件当時は娘と事件のあった近くでの行動が不審者として見られていたようです。
いくつかのテレビ局が取材に来たり、刑事が来たりで苦い思い出があります。
また報道直後すぐ姉から電話が入り、あんたの事じゃないん？ニュース見て
まさかと思った。なんて苦い経験があります。
瞬時に情報が行き交うこの時代、カメラさえまともに持って歩けなくなりました。
僕の時代の知らない子はこんなものです。
こうして何も疑う事なく、カメラ持って歩いていると「写して」とか
集まって来てポーズとってくれたりねえ。
今じゃ学校に入る事も自由に出来ないし、カメラ持って向ける事も出来ない
時代ですよね。
情報によって子供の心まで変わってしまったようです。
これらは今では考えられない写真ですね。
アポなしで行きずりの様な散歩中のありきたりの写真です。
数年前にその昔と似たような自然に撮れた写真がありまだまだ捨てたもんじゃないなと
感じた事がありましたが、それもいつしか現在の風潮へ飲み込まれたようです。
いつも出会う度に自然に挨拶し時には会話も交わすようになった素朴な中学生が居たんですね。
僕は一年365日カメラは持ち歩いていました、自転車通勤の恩恵でもあります。
殆どが風景や花写真でしたが目に付けば自転車止めてって具合です。
そのよく挨拶する子に写真は撮らせてはくれないだろうなと思いながら
「写真撮っても構わないかなあ」と言ったら躊躇なく「いいですよぉ」
数枚撮った後、「撮られる事に抵抗なかった？」そう尋ねると
「全然平気ですよ」
今でもこんな子いるんだなあって感心したものです。
しかしその後同じ学校の生徒が写真写したところを目撃してから事態は変わりました。
ある日その目撃していた生徒達が母親数人と僕の前を通ったんですね
今考えると偵察だったのでしょう。
段々遠のいて最後には見る事も無くなりました。
通学路も変えたのだと思います。色々吹き込まれたとは思うので
悪い事したなって気持ちが湧いたものです。
1年間の間にちょこちょこと40枚くらいは残っていますけど手渡す事も
出来ないですよね。知らない子なんだからね。
流れがかわったのは半年くらいたってからですね。
偵察何度かあってから通る事が無くなってしまったと言う事ですね。
僕自体の風貌も家族に言わせると不審者に見られても当たり前だそうです。
当時の僕です。
少なくともその辺に転がっている男達よりは嘘もつかないし
悪い事は出来ない思いやりと優しさを持った人格だと思うし
知っている人はみな心から優しい人って言われている僕ですが
風貌とのギャップがありすぎるそうです。
