猫さんロードと裏猫日記

猫を通じて生き方を学んだり

携帯の無い時代

僕の青春時代は携帯など無くてまだ固定電話も普及し始めたばかりの時代でした。

今の時代はみんな携帯を持つような時代で男女の出会いもSNSなどで

出会うような時代ですね。

見ず知らずの男女がネット上で縁を持つなど当たり前の時代なのでしょうね。

その裏では子供は知らない人とは話をしてはいけないような時代で

昔の様に気軽に声をかけると不審者として扱われるような時代ですね。

広島市の防犯関係のラインでも不審者、声掛けなどと入って来ます。

内容を見ると「どこの学校?」「何年生?」

こんな声掛けが不審者として反映される違和感。

そんな伝言メールを見ると、心のソーシャルディスタンスそのもの。

昔だとせいぜい知らない人に付いて行ったらダメってとこが

一番シビアな現実で、学校を聞いたり年を聞いたりはただのコミニュケーション

程度だったと思います。

きっとSNS時代に入り姿無き会話で心そのものが破損しているのだと思いますね。

心が破損した時代とも言えます。

 

昔は携帯など無く真面目であろうと不真面目であろうともナンパに近い

直接的なコミニュケーションが成り立っていたように思います。

ナンパと言うと不真面目そうですが遊び程度の声掛けがナンパで

本気な声掛けはナンパとは表現しなかっただけですが

どちらも直接的な声掛けではありますね。

そこから縁が結ばれるのが通常だったと思います。

携帯の時代に入りプライバシーも密かなものに変わり親子の繋がりも

薄くなってるように思います。

 

僕の時代だと彼女に電話するにも固定電話なので誰が出るか緊張感もあり

また携帯で直接的では無いので出て来た相手によっては言葉使いや挨拶も

変わり、また相手も知らない内は「誰だ?」と心で唱えながら

「おい、誰々さんから電話だ」なんて段階を踏む事にもなり

間接的ながら干渉してる事にもなりそれはそれで繋がりの一つになっていたと

思います。

 

彼氏か?友達か?誰なんだ?って思いがよぎっていた事でしょう。

自然にお互いが知り合い所在もそれとなくわかるようになる

とてもそれはそれで良い時代ですよね。

電話でもお父さんが出るだろうかお父さんだろろうか、はたまた兄弟か‥‥。

ドギマギしながらの電話だったりね。

 

自転車通勤時に毎日挨拶する子が居てある時「何年生?」と聞くと普通に

答えてくれましたが「お名前は?」と聞くとうつむいてしまいました。

事を察した僕はそうかそうか名前は言っちゃいけないと言われてるんだね

と言うとコクリと頭を下げました。

そんな時代なんだなと感じたものです。

変と言えば変ですね。

大人の世界では聞かれた事に対してちゃんと答えるのが礼儀ですが

その伝える事さえ出来ないようにしたのは誰?

コミニュケーションそのものもう上辺な物しか残されて無い時代かも知れません。

 

ナンパで思い出しました。

若かりし頃、四国へ出張し喫茶店に入りコーヒー飲んだ時、可愛いウエイトレス

だったのでマッチ箱の(最近は無いけど)裏に

「閉店後●●で待っています」とメモし渡して置きました。

まあ来ないだろうと思い、その後、本屋に行き本を買った所でも

バイトの女の子に紙と鉛筆を借り「何時に××で待ってる」と

最初の喫茶店閉店時間と少しずらして書いたメモを渡したのです。

自分としてはどちらかが来ればいいけどダメ元って感じでした。

さて結果はどちらも来てくれたんですね。

携帯の無い良き時代の事です。

勇気を出して直接コンタクトするのは良いものです。

遊びな気持ちはそれほどなく来てくれればいいなと思っていたので

どちらも来てくれた事で広島に戻りしばらくその二人と文通しました。

50年前はそんな時代です。

知らない子供にカメラを向けたところでポーズ取ってくれるような時代

普通にコミュケーション出来た時代です。

今の時代は異常なコミニュケーションしかしていないけれど

それが当たり前となっていますね。

良き時代を肌で感じれて良かったな。