猫さんロードと裏猫日記

猫を通じて生き方を学んだり

微妙な空気感の謎

この記事は男女の感情が微妙にズレて行く物語です。

僕の人生の一部のノンフィクションです。

僕がトラッカー時代の事です。

自動車部品を積み込みに行くのですがその会社は親会社のようなもので

同系列で後に吸収されそこの社員になるのですが、まだ親会社子会社時代に

親会社に高校出たての新入社員の女の子が入社して来たんですね。

まだ18歳、当時僕は30代後半だったと思います。

たまたまトラックで走っているとその新入社員の子が電車から降りて来るのを見かけ

声をかけ会社まで送ったんですね。

何故か以心伝心こころが通い合うのを感じました。

 

僕は当時トラックは親会社に置きそこへマイカーで通勤していました。

昼食はいつも親会社に止めてあるマイカーの中で食べていました。

そこへその新入社員の女の子が来る事になるのです。

「社内では居場所が無いので昼食後ここに来ていいですか?」

良い子だったし即OKです。

それからは毎日来るようになりました。

僕自身はみんなと一緒に食事するタチでは無いのでいつも一人です。

意気投合と言うか一体感があるような子でしたので僕もまた居てくれた方が

落ち着くそんな感じの子でした。

割と男子社員に受けの良い子で彼女によると色々誘われるけれど行きたくない

断り続けられないので何度かに一度はカラオケやドライブに社員達とは行くけれど

本音は行きたくないと言うような子でした。

 

その子の採用は会社移転のために移転先の市に住む社員募集で応募してきたことも有り

それから間もなく会社は移転し僕はそこの社員として働く事になるのです。

移転前から話がよく出来るのは僕しか居なくて移転してからもその彼女は僕にべったりでした。 

朝礼の時も事務系は前に並び作業者と向き合うのですがその彼女は事務側には立たず

作業員側、そう僕の横にいつも並んでしまうのでした。

しかもいつも肩が触れ合うようにくっついて並ぶ、休憩中は必ず僕の隣に来て

僕としか話をしないようなシチュエーションがずっと続き

元々僕は会社行事は不参加なので社内での焼肉パーティーなども不参加なのですが

ある時僕は参加せずにサッサと帰っていたら途中で彼女の車とすれ違いました。

その瞬間戻って来るなと感じしばらく車を止めて居たら予想通りUターンして

近道通って追って来たと言うのです、僕もそんな気がして待ってたと言うと

願いが叶ったと嬉しそうな表情は今も焼き付いています。

昼食も僕は社員達と食堂では食べす工場の奥に一人で食べていたのですが

彼女は昼食済ませるとすぐ僕の所へ来ていました。

成人式の日も晴れ着姿を僕に見て貰いたいからと工場の奥まで来てくれたり

僕の誕生日を祝おうと男子社員が喫茶店に誘ってくれた時も

その彼女は残業後来てくれました。

誰が知らせたわけでもなく耳に入ったから誕生祝いだと言って来てくれたのです。

男子社員の間では僕と彼女は出来ているから誰が誘っても無駄だと感じて居たそうです。

出来てはいませんよ心は通じ合っていましたが

僕は妻帯者だし妻が一番大切な人でありその子の事は妻にも話してありました。

この僕の誕生日まではそうですね、相思相愛のようなプラトニックな

雰囲気は確かにありました。

そこから一ヵ月の間で彼女に何が起きたのか突然空気が変わってしまいました。

それは今でも僕の中では「謎」となっています。

離れて行く戻らない空気感と休憩中の異様な沈黙が耐えがたいものとなりました。

ずっと休憩中は二人だったのが複数になってから空気が変わったのは感じました。

僕のせいなのかなと一度だけ休憩中僕がそこから抜けて見ました。

すると他の社員が重苦しい空気が更に重くなったので次からはまた僕に戻ってくれと

言う感じでした。

戻っても重苦しい日々は変わらず新しい新入社員の女の子が入社して来ました。

その子の友達です。

今度は彼女が席を離れるだろうと他の社員に伝えました。

僕の予想通りの展開となりました。

 

この空気感がどこから来たのかは未だ謎ですが

一つには僕と彼女の席の周りに複数が参加した事と他の女性事務員も同席する様になった事、彼女に対する僕の言動と他の事務員に対する言動が明らかに違う事など

比較材料があった事などから素朴な田舎で育った子には理解を越えたものが

あったのでしょうね。

また僕を良く知る社員は僕がその子の髪など撫ぜると凄く嬉しそうな顔だったし

僕が誘うと必ず「うん」と頷いていましたが、一度も行った試しはなく

返事の後には必ずその時は妻も一緒だよと付け加えていました。

それでも嬉しそうに「うん」と言って頷く彼女でした。

 

僕の誕生日の後にはバレンタインデーと言う僕にとってはどうでもいい

イベントがありますがその彼女は義理チョコなどは嫌だから

僕にはちゃんとあげるねと言ってくれましたがその日までに

空気がガラリと変わり実現しませんでしたね。

謎の中にチラホラと彼女を壊すような事をしていたのでしょうね。

謎ではなく大切の仕方を間違えてしまった僕がそこに居たのでしょう。

また僕が解雇される頃にパートや男子社員を集め会社から

僕は冷酷、非道な男で優しい言葉でみんな騙されていると幾度となく聞かされ

どっちが正しいのか分からなくなったとも言っている社員やパートもいました。

そんな相乗効果もあったかもねえ。